実家が空き家になったら?放置するリスクと今すぐできる対策

空き家になった古い一戸建て住宅のイメージ 相続・実家

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「実家、誰も住まなくなるかも・・・」

親が施設に入った、高齢で一人暮らしが心配になってきた、もしくは、すでに亡くなって空き家になっている——。

そんな状況に直面したとき、多くの方がとる行動は「とりあえず今は何もしない——」

「空き家は地方の問題でしょ?」と思っている方もいるかもしれません。

実は、人口日本一の政令指定都市・横浜市でも、空き家は約178,300戸。住宅総数の約1割が空き家という状況です。政令指定都市の中でも2番目に多い数字です。 (出典:平成30年住宅・土地統計調査/国土交通省・横浜市

都市部だから需要がある、すぐ売れる。そう思いがちですが、現実はそう単純ではありません。特に築古・借地・未登記といった条件が重なると、都市部でも売るに売れない空き家になってしまうケースは珍しくないのです。

借地の場合、地主側も「早く更地にして次に活用したい」と思っていても、相続人の問題が絡むと身動きが取れないことがあります。その間も建物は傷み続け、関係者全員が困る状況が続いていきます。

空き家は放置すればするほど、問題が大きくなっていきます。
この記事では、そのリスクと今すぐできる対策についてお伝えします。

空き家になった古い一戸建て住宅のイメージ

第1章:空き家を放置するとどうなる?

「たまに様子を見に行っているから大丈夫」——そう思って先送りにしている方も多いのではないでしょうか。

でも実は、空き家は人が住まなくなった瞬間から、じわじわと問題が積み重なっていきます。

実際に私の近所であったケースですが、一人暮らしをされていた方が亡くなり、もともと古い家で手入れもあまりされていなかったこともあり、住人がいなくなった家はどんどん傷んでいきました。

管理が行き届かなくなると、扉が外れたり窓が割れたりして、不法侵入しやすい状態になっていきます。そうなると今度は不法投棄の温床に。家電や粗大ゴミが勝手に置かれていくようになり、積み重なる粗大ゴミに隣近所の住人は頭を抱えていました。

撤去費用も最終的には所有者の負担になる可能性があります。放置すればするほど問題が雪だるま式に膨らんでいくのです。

具体的にどんなリスクがあるのか、見ていきましょう。

誰も住まなくなった空き家の室内・和室のイメージ

①火災・災害リスク

誰も住んでいない家は、異変に気づく人がいません。老朽化による電気系統のトラブルや、もらい火による出火があっても、気づいたときには手遅れということも。

2025年11月、大分市佐賀関で170棟以上が焼損する大規模火災が発生しました。焼損住宅のうち40棟以上は空き家とみられ、管理が行き届かない建物が延焼を広げるリスクが改めて浮き彫りになりました。 (出典:日本経済新聞 2025年11月22日)

さらに、台風や豪雨による外壁・屋根材の飛散、庭木の倒壊も心配です。気象庁のデータによると、集中豪雨の発生頻度はこの45年間で約2.2倍に増加しています。老朽化した空き家へのリスクは、年々高まっていると言えます。 (出典:気象庁気象研究所

もし飛散した屋根材や倒れた庭木が隣の家や通行人に被害を与えた場合、民法717条の「土地工作物責任」により、所有者が損害賠償を請求される可能性もあります。「知らなかった」「気がつかなかった」では済まされないのが現実です。

②税金が跳ね上がる可能性がある

「建物がある土地は固定資産税が安い」——そう思って、あえて家を取り壊さずにおく方もいるようです。確かにそれは事実なのですが、ちゃんと管理されていることが前提なんです。

建物が建っている土地は「住宅用地特例」により、固定資産税が最大6分の1に軽減されています。ところが、適切な管理がされていないと「管理不全空家」に認定され、この特例が解除される可能性があります。さらに状態が悪化して「特定空家」に指定されると、行政から勧告・命令が来て、最終的には強制解体。その費用はすべて所有者負担になることも。

放置すればするほど、税金も費用も膨らんでいきます。 (出典:横浜市 空家等対策について

③建物の傷みが加速する

人が住んでいない家は、驚くほど早く傷みます。換気されない室内はカビが発生しやすく、雨漏りや害虫・野生動物の被害も、気づかないうちにどんどん進行していきます。特に木造住宅はその傾向が顕著です。

「数ヶ月に一度は見に行っているから」と思っていても、それでは追いつかないほど傷みが進むことがあるのが、空き家の怖いところです。


第2章:実は、相続問題とも深く絡んでいる

空き家問題は、火災や税金だけの話ではありません。実は相続問題とも深く絡んでいます。

「親が亡くなったけど、とりあえず実家はそのままで」——そう思っている方、2024年4月から相続登記が義務化されたことはご存知ですか?

相続を知った日から3年以内に登記をしなければ、10万円以下の過料が科される可能性があります。空き家のまま放置していると、相続の問題も同時に積み重なっていくのです。

相続登記についての詳しい内容は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
👉 この家、どうする?実家の相続・登記を放置するリスク 

相続登記に必要な書類のイメージ

第3章:空き家になったら、どんな選択肢がある?

「じゃあどうすればいいの?」——そう思った方のために、主な選択肢をご紹介します。

ただし前提条件として、売却・賃貸・活用、どの選択肢を取るにしても、まず登記が必要になります。未登記のまま、または相続登記が済んでいない状態では、どれも手続きが進められません。

登記や相続についての詳しい内容はこちらをご覧ください。 👉 この家、どうする?実家の相続・登記を放置するリスク 

①売却する

今後使う予定がないなら、売却が一番スッキリした解決策です。不動産会社に仲介してもらう方法と、買取専門業者に直接売る方法があります。築古・借地・訳あり物件でも対応している業者もありますので、まずは査定だけでも試してみる価値があります。

②賃貸・活用する

売りたくないけど空き家のままにしたくない、という方には賃貸活用という選択肢も。福祉施設や地域の集会所として貸し出すなど、収益を得ながら維持する方法もあります。

③自治体・空き家バンクに相談する

自治体によっては、移住希望者とのマッチング制度や空き家バンクを設けているところもあります。売却や賃貸の前に、まず自治体の窓口に相談してみるのもひとつの手です。

空き家の売却・活用を検討するイメージ

第4章:今すぐできる一歩

「放置がダメなのはわかったけど、何からすればいいの?」——そう思った方のために、今日からできることをお伝えします。

①境界線を確認する:
昔の家は隣との境界線が曖昧なことが多く、売却や活用の際にトラブルになりやすいポイントです。親が元気なうちに、一緒に確認しておくのがベストです。

②家族で話し合う:
「この家、どうしようか?」——親が元気なうちにこそ、家族で話し合っておくことが大切です。いざという時になってから慌てても、相続人が多いほど話し合いは複雑になります。早めに「どうしたいか」を共有しておくだけで、将来の選択肢がぐっと広がります。

③専門家に相談する:
現状がわかったら、不動産や相続の専門家に相談するのが一番の近道です。「うちの場合はどうすればいいか」を聞くだけでも、課題が浮き彫りになり、何から手をつけていけばいいのかがわかるので、ひとつひとつでも進めていくと、気持ちがラクになっていきますよ。

今回の記事は、私がSNS部長を務める会社の社長——不動産・相続・終活に30年以上携わってきたプロのYouTubeチャンネルを参考にしています。詳しく知りたい方はこちらをご参考にしてみてください。 👉 なるほど不動産チャンネル「空き家を放置するリスク」

家族で実家の将来について話し合うイメージ

まとめ:「とりあえずそのまま」が一番のリスク

実家問題は、先送りしたくなる気持ち、よくわかります。

でも、空き家は放置するほど、リスクが積み重なっていきます。火災・税金・建物の傷み、そして相続問題。どれも先延ばしにすると、あとから後悔することが多いものです。

まずはひとつだけ。

「うちの実家、登記はどうなってるんだろう?」「家族でこの家の話をしてみよう」
そんな小さな一歩から始めてみてくださいね。

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