離婚の引っ越しより、その後の引っ越しの方がお金に困った話

引っ越しの段ボールが積まれた部屋 離婚と住まい

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「離婚するなら、引っ越し費用が心配…」

そう思ってる人、多いかもしれないですね。実は私も、そう思ってた一人。でも実際に2回離婚を経験してみて分かったのは、「本当にお金に困ったのは、離婚した時の引っ越しじゃなかった」ということ。

今日は、そんな私のリアルな体験を、書いてみようと思います。

1回目の離婚:実家に戻って、半年でリスタート

最初の離婚は30代前半の時でした。

正直、実家に戻るのはイヤだった。でも、リスタートするためには仕方のない選択だったなと今も思います。実家にお金を入れながら生活して、半年強で一人暮らしができました。

振り返ると、この時はまだ「引っ越し費用がなくて困る」という感覚はなかったんですよね。まだ両親も健在で、二人とも仕事をしていた。だから実家に戻って、蓄えるということができたんです。

なんだかんだあり、今ではまた実家で暮らしていますが、父が亡くなり、年金暮らしの母のもとでは、それなりにお金を入れなくてはならず、あの頃と同じようにはいかないと思います。

2回目の離婚:結婚1ヶ月で届いた、恐怖の封書

やがて、2回目の結婚をすることになりました。

結婚して1ヶ月ほど経った頃、イヤな予感のする赤い封書が届くようになりました。最初はそのまま夫に渡していたんです。でも、開封される様子もなく、次々と封書が届く。さすがに我慢ができず、私が開けてしまいました。

中身を見て、びっくり。滞納の知らせや、差し押さえ予告の通知でした。

「どういうこと?」と聞いても、「大丈夫だよ」の一点張り。大丈夫なわけないでしょう、と問い詰めて、夫を役所に相談に行かせました。そこで出てきたのは、長年の税金の滞納一覧。トータルの金額を見て、本当にひっくり返りそうになりました。

そこから、月々の分割返済生活が始まりました。返済に加えて、家賃、水道光熱費、スマホ代…。給料がほとんど残らない生活。1ヶ月1万円しか残らなかったこともあります。化粧品は試供品で済ませて、食事はもやしや納豆など、安い食材が中心。「今日はあれが食べたいな」なんて選択肢はなく、本当に惨めな生活だと思いました。

のちに流産をしてしまいましたが、結婚した時にお腹に赤ちゃんがいたので、会社を辞めて、経理のパートのお仕事をしていました。ですが、この収入では「とても無理」と思って、パートのままではいられないと、正社員で働ける仕事を探しました。

そうして4年ちょっとかけて、なんとか完済。あと数回のところまで来た時は、本当にホッとしました。

衝撃の離婚理由

でも、話はここで終わりませんでした。

完済して少し経った頃、また役所から封書が届いたんです。今度は延滞税でした。「もう勘弁して」と思いながら、夫に減額できないか役所に相談に行かせたら、減額どころか一括請求だと言われて。

「どうするつもりなの?」と聞いたら、夫の方から離婚を切り出されました。理由は「これ以上迷惑をかけられないから」

「は!?」
……こっちがこんなに迷惑かけられてきたのに、何を今さら、と思いました。迷惑だと思っていたなら、もっと早く言えよと。
まあ、私もその時、かなり責めるような言い方をしていたと思うので、それも一因だったのかもしれませんが、「お前がいう!?」と心の中で絶叫でした。

離婚を切り出されてから、実際に家を出るまでは約2ヶ月。最初は「離婚するって本気なの?」と半信半疑でした。「一緒に返してきたよね?」と聞いても、「本当に感謝しているし、申し訳ない。でも、これ以上迷惑をかけられない」の一点張り。夫の気持ちは変わりませんでした。

ちなみに、あの延滞税がその後どうなったのかは分かりません。離婚することになっていたので、あえて聞きませんでした。

離婚届と外した結婚指輪

本当に大変だったのは、その後の引っ越し

離婚の時は、自分に必要なものだけを持って、あとは置いてきました。後片付けや賃貸の精算は夫がしてくれました。それくらいやってよ、という気持ちもありましたが。

ちょうど不動産業界が閑散期だったこともあり、敷金礼金ゼロの物件が見つかりました。荷物の運搬は友人に数万円で頼んで、不要なものは処分せず置いてきました。家具家電もほぼ一人暮らし時代に私が揃えたものだったので、そのまま持ってきて、買い足すものもほとんどなし。

離婚した時点で、すでに税金は完済。自分も正社員として働いていたので、余裕はないなりに引っ越し費用は自分で出せました。賃貸の審査自体で困ったこと自体はなかったのですが、離婚後の賃貸審査で困った人の話はこちらの記事にも詳しく書いているので、よかったら読んでみてください。

——でも、本当に困ったのは、この後でした。

2度目の引越し理由

その「ゼロゼロ物件」、築50年近い古いマンションでした。リフォームはされていて、内見の時はとてもキレイに見えたんです。

でも、住み始めてしばらくすると、寝室の壁がカビてくる。下駄箱に入れた靴もカビる。クローゼットのカバンや服までカビる。拭いても、換気してもダメでした。その部屋はベランダがなく、屋上に洗濯物を干せたものの、階段の上り下りが億劫で部屋干しにしていたことも、多少影響していたのかもしれません。

私がSNSマーケティング部長としてお世話になっている不動産会社の下田博美社長に、今になって聞いたら「古い物件はそうなりがち」とのこと。古い家はカスカスで湿気とは無縁なんじゃないかと思っていたので、「そうなんだ〜!」と驚きました。その時に知っていれば、引越し貧乏にならずにすんだかもしれません。
そのカビだらけの部屋は、さすがに健康にも良くないと思い、「もう住めないな」と思っていたところに、ちょうど更新のタイミングが重なりました。更新料を払うくらいなら、思い切って引っ越そうと決意。当時は在宅の仕事も多く、もう一部屋欲しいという前向きな理由も重なりました。

でも、ここでまた壁にぶつかります。

横浜市内で2LDKとなると家賃も高いので、隣の市に引っ越すことにしました。隣の市になるだけで、家賃がだいぶ抑えられました。今回もゼロゼロ物件を見つけたものの、仲介手数料や鍵の交換費用、クリーニング代などの名目で、実質敷金のような費用が約1ヶ月分かかりました。カビまみれになったマンションはエレベーターがなかったので、その分の搬出費用も上乗せに。

物件探しの時、不動産業者選びって実は結構大事で、この記事にそのあたりのコツをまとめています。

正直、お金が足りませんでした。結局、クレジットカードのキャッシングで賄うことに。返済には、また3年ほどかかりました。

税金の分割返済が終わったと思ったら、今度はキャッシングの返済。振り返ると、本当に長い間、お金に追われ続けていたんだなと思います。

もし、引っ越し費用がなくて困ったら

私の場合、「相手に請求する」という選択肢は、最初から諦めていました。相手にお金がないことを、誰よりも知っていたから。請求したところで、無い袖は振れない、というのが現実でした。

ただ、一般的には少し違うケースもあるようです。調べてみたところ:

  • 引っ越し費用そのものを相手に請求する権利は、法律で決まっているわけではないそうです。特に離婚が成立した後だと、応じてもらえないケースがほとんどとのこと
  • ただし、交渉次第では「財産分与」や「慰謝料」の計算の中に、引っ越し費用を含めてもらえる可能性はあるようです。これはあくまで話し合い次第
  • タイミングも大事で、離婚が成立してから請求するのはほぼ不可能。特に「これ以上お金の請求はしない」という清算条項を入れた離婚協議書を作ってしまっていると、後から言うのは難しいそうです
  • 賃貸の初期費用の目安は、家賃の5倍程度と言われています
  • 自治体によっては、引っ越し費用の補助金や助成金制度がある場合もあるようなので、住んでいる地域の制度を調べてみる価値はあると思います

私のように「相手からは取れない」状況の人もいれば、交渉の余地がある人もいる。その場合は、弁護士さんに伺ってみるのがいいと思います。
とはいえ、お金に困っている状態で「弁護士さんに相談してみて」と言われても、正直ちょっと現実的じゃないですよね。

そんな時は「法テラス(日本司法支援センター)」も選択肢の一つかもしれません。収入などの条件はありますが、無料で法律相談ができたり、弁護士費用を立て替えてもらえたりする制度があります。まずはこういう公的な窓口に問い合わせてみるのも一つの手だと思います。

ちなみに、もし今すぐにでも家を出たいけど、次の住まいをじっくり探す余裕がない…という場合は、ホテルやマンションを月単位で借りられるマンスリーサブスクのようなサービスを、一時的な避難先として使うという選択肢もあります。

ホテル・マンスリーのサブスクを検討してみる
弁護士に相談する様子

女性こそ転職は慎重に

今は転職が当たり前のようになっていますが、社員として働いているなら「仕事を辞めるのは慎重に」ということ。

あなたがまだ40才未満であるとか、社員であっても賞与や退職金制度がないとか、ブラック企業で体を壊しかねないとか、人間関係で精神的に追い込まれているとか、そういう場合は話が別です。でも、多少でも賞与や退職金の制度がある会社なら、続けているだけで蓄えができていきます。

私は学校を卒業して、最初に就職したのは大手企業でした。そこを退職したのは、体を壊したことがきっかけではありますが、復帰しようと思えばできたんです。でも若かったこともあり、そうしなかった。今さらですが、そのことは本当に後悔しています。

そこから転職を重ねてきました。離婚をしたとか、妊娠をしたとか、会社が倒産したなど、やむを得ずの転職がほとんどでしたが、年齢が上がるほど、収入は下がり、条件も悪くなることがほとんどでした。

女性がひとり、もしくはお子さんと生きていくためには、賞与や退職金は効いてきます。だからこそ伝えたい。40代を過ぎたら、「転職は慎重に」。

まとめ:安さだけで飛びつくと、後で高くつくこともある

今振り返って思うのは、家賃や初期費用の安さだけで物件を選ぶと、後で余計にお金がかかることもある、ということ。

ゼロゼロ物件は、確かにその時の初期費用は抑えられました。でも結果的に、カビだらけの部屋で健康を損ないかけて、また引っ越すことになって、キャッシングまですることに。トータルで見たら、決して「お得」ではなかったんですよね。

物件を選ぶときは、金額だけじゃなく、ベランダの有無や、築年数、風通しみたいな「住んでみないと分からないポイント」も、できる範囲で意識してみてほしいなと思います。住まい選びのその他の豆知識は、こちらの記事にもまとめているので、あわせて読んでみてください。

離婚も、引っ越しも、大変なことばかりだったけど、今こうして振り返って書けるくらいには、ちゃんと前に進めています。同じように悩んでいる誰かに、少しでも参考になれば嬉しいです。

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